当協会は大造林時代に対応すべく、大面積所有者の発声のもと11代目桑原善吉氏を初代会長に迎え、社団法人格をもって、昭和45年10月に発足しました。
この45年間の時の流れは、日本の社会構造に大きな変革をもたらし、新しい価値観を生み出しました。ドラスティックにスピード感の増した現代社会において、春夏秋冬を通じ、年輪を毎年重ねていく我々の業は、その生産性に苦慮する昨今であります。
平成32年(2020年)の創立50周年に向け、本年度より参議院議員渡辺猛之先生を特別会員としてお迎えし、攻めの林業の一助となるべくご指導を仰ぎ、組織の緩やかな改革と活性化を推進していきます。未来ある50周年に向けた元年と位置づけ、当協会の会員の所有する約12,000haの森林をより健全に、より競争力のある森林財産とすべく岐阜県林政部との連携を密にし、具現性の高い森林経営計画の立案及び施業。さらには、エネルギー資源としての木材という新しい切り口から林業経営の再構築を目指していきたい。
岐阜県では、川上から川下までの一体化産業を目指し、昨年より『森林技術開発・普及コンソーシアム』が、設立され機動力のある産・官・学の連携が始まりました。
7月から本操業が予定される大型木材工場をはじめ、バイオマス発電、すでに操業している加子母の合板工場。さらには、今後県内にも拡大が予想されるバイオマスボイラー施設など。ここに来て、明らかに木材利用の裾野ははるかに広がってきています。
今こそ機動力ある林業経営への転換期であり、年間成長量を踏まえた森林整備と主伐の道筋を確立するため、会員への情報提供と経営アドバイスを広く行なっていきます。
最後に10月11日に【第39回全国育樹祭】が、揖斐川町谷汲緑地で開催されます。皇室をお迎えしての事業に対し、林業経営者協会として積極的支援・協力を推進していきたい。
基本方針に基づき、以下の事業を行う。
1 調査研究事業
材価低迷の中、健全な森林整備を実施するため、国及び県の制度・政策に関し正しく
理解し、森林の持つ公益的機能を高め国民生活に寄与するため調査研究を行う。
①実効性の高い保育施業のための森林経営計画の研究
②安定的な更新のための苗木供給と低コスト造林の研究
③相続税変更に伴う山林相続税及び山林所得の特例措置に関する研修
④補助金制度のメニュー及び運用に関する調査研究
⑤増大した鹿を中心とした獣害被害の調査及び集計
2 研修・講演
①会員交流例会として、経営森林の意見交換及び研修
②京都北山杉の現状と再生』の県外研修
③県内初の大型製材工場視察
④鹿被害による森林の荒廃化を考える勉強会
⑤岐阜県林政部の各課との意見交換会の実施
3 広報活動事業
① 会員相互の情報交換と情報の共有化を図るためホームページを活用しスピード感
ある会員サービスを心がける。
②【第39回全国育樹祭】の積極的支援と参加動員
4 受託事業
林業経営実態調査
地域林業の活性化と持続可能な林業経営を具現化するため、森林施業の現実、森林経営の実態等の検討材料を得るための調査を実施する。
受託先:岐阜県
5 組織の拡充強化
当協会の一層の発展に期するため会員の増強を図るとともに、本会と地域のつながりをより一層強化するため、各会員及び地域を巻き込んだ事業の模索
6 県主催の行事及び各種事業への積極的な参加
7 行政機関を始め、林業関係団体との連携を一層強化し、森林・林業業界の発展に努
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